皆さんこんにちは。

前回エアスラッグと弊社取扱ZANスラッグについて紹介しましたが、

今回は実際に試してみたい、という場合の簡単な判断方法をご紹介したいと思います。

まず、一般的な狩猟用エアライフルは標準ペレット(※)で886fps(270mps)程度のセッティングが取られているのが主流です。

※JSB 5.5mm:18gr/6.35mm:25.4gr/7.62mm:44grなど

一方、エアスラッグはペレットに比べ5%以上高めの弾速を好みます。

具体的には900~1000fps程度、中でも920~970fps程度が良いとされています。

そのため、出力が調整できないエアライフルの場合、標準ペレットより軽いエアスラッグを選ばなければエアスラッグが求める適正弾速に入りません。

しかしながらエアスラッグには真っ直ぐ飛ばすための最低胴長があるため、標準ペレットより重くなってしまう場合がほとんどです。

一方、最近のエアライフルはエアスラッグを撃つことを想定して、少し高めの弾速になっているケースがあります。

その場合は特別重さの設定を変えずともエアスラッグを精度よく撃てる可能性は十分あります。

そこで今回は難しい話はなしに、銃口出力を基準にZANスラッグの重量別の相性を試算してみました。あくまで可能性ですが下記を参考にしてみてください。

5.5mm口径の場合

5.5mm径のエアスラッグには.217.218という2つの口径の選択肢があります。

Lothar-waltherやCZ社の伝統的な12条ライフリングバレル、には.217が向いていることがほとんどです。

近年流行の各社ポリゴナルバレルやFX社のスラッグバレルには.218をお勧めします。(高重量の場合は.217の方が良い場合もあります)

VULCAN3 は.218 25.5grを推奨

※F X社の旧S TバレルはZANスラッグとの適性は確認できておりません。

30〜35ft・lbsモデル:◎Lead free 15gr/△20gr

40~45ft・lbsモデル:○20gr/◎23gr/△25.5gr

50~55 ft・lbsモデル:○23gr/◎25.5gr/28gr○

6.35mmの場合

45~50 ft・lbsモデル:◎Lead free 25gr/○26.5gr

55~60 ft・lbsモデル:◎26.5gr/○28gr/△30gr

65~70 ft・lbsモデル:○30gr/◎33gr/○35gr

7.62mmの場合

70~75 ft・lbsモデル:○45.5gr

80~85 ft・lbsモデル:○45.5gr/○49gr

90~95 ft・lbsモデル:○49gr/○54gr

非鉛スラッグは標準出力のエアライフルでも使用可能!

JSB18grペレットとZAN Lead free15grスラッグの比較(CZ チョークドポリバレル)

なお標準出力のエアライフルの場合でもZANスラッグとの相性が良い場合があります。

それがZAN Lead free(非鉛)スラッグです。

非鉛スラッグは鉛スラッグに比べて同重量でも質量が大きく、軽くても十分な胴長を稼ぐことが可能です。

またZ A Nではこの非鉛スラッグを、従来の標準出力(5.5mm:35ft・lbs/6.35mm:45ft・lbs程度)のエアライフルでも精度良く撃てるよう絶妙なバランスで設計しており、特別なチューニングなしにそのままご使用いただけます。

5.5mm口径であればL/WやC Zバレルを備えた、AA S410/510、FXサイクロン、トルネード、デイステートハンツマン、など人気のエアライフルでも50mでペレット同等の精度を確認しています。

※FX 旧S Tバレルは精度未確認

重量は5.5mmで15gr、6.35mmで25grと標準ペレットよりわずかに軽く作られていますが、エアスラッグの特性である長距離精度、残存エネルギーは当然備えております。

お値段は通常のZANスラッグよりは少し高価になりますが、ぜひ一度お試しいただければと思います。

最後に、エアスラッグは今までのペレットとは弾道特性が大きく異なり、ゲームチェンジャーとなり得る弾ですが、反面、その出力特性をよく理解して使わなければリスクも伴います。

ご不明な点がありましたらf-rangeまでお気軽にお問い合わせくださいませ。

なお、ZAN Projectileでは今後、高精度ペレットなども展開していく予定です。

こちらもぜひ楽しみにお待ちくださいませ。

ZANⓇは、f-range((株)FRC)の登録商標(第6710681号)です。


3 Comments

lizardman太郎 · 2024年8月31日 at 14:47

サルの駆除用にエアライフルを探してる者です。
横風への耐性や残存威力の面でエアスラッグに注目しておりまして、記事を興味深く拝見しました。

空力的な話とは違うのですが、記事のスラッグは形状からホローポイント効果があると思われます。
なので私にとっては、サルの頭蓋骨を貫通するための貫通力が気になるところです。
と聞かれても困るとは思いますが(笑)、そもそもスラッグというのは野ウサギやラットのような哺乳類にも使われるものなんでしょうか?

海外のプレーリードッグ猟などを見てても、だいたいペレットを使ってます。風の強いアメリカ中西部での猟で、あえてスラッグを使わない理由がないように思えるのですが。。。そもそも鳥類しか想定してないんでしょうか?

    f-range · 2024年9月8日 at 21:58

    コメントありがとうございます。

    エアスラッグ弾は、米国などではジリス、ウサギ、コヨーテなどバーミント(有害駆除)用途で多く使われています。
    逆に近距離のラットではエアスラッグ本来のメリットを享受できないため、わざわざ使用する人は少ないかと思われます。

    エアスラッグ弾は一般的にペレットより弾速が高く、また高重量になり、出力が高くなることが多いため、オーバーパワーにはご注意ください。

    猿や大型鳥類の駆除でしたら5.5mm30gr程度、6.35mmでも35gr程度あれば十分な残存エネルギーを持ち効果が期待できるかと思います。

    ホローの開き具合は弾速によっても異なりますので、なんとも申し上げられませんが、youtubeに上がっている動画ではそれなりに大きな哺乳類に対しても有効なように思います。

lizardman太郎 · 2024年11月3日 at 19:41

返信ありがとうございます。お礼が遅れてすみません。

エアスラッグのオーバーパワーについては全く仰る通りで、モノによっては弾道計算ソフトで見てもかなりのエネルギーが300mくらいまで届いてしまい、バックストップが心配になってきます。

また相手がサルだとすぐ逃げるので、構えてすぐ撃てるかどうかも重要です。別のブログでクラルアームズのパンチャーNP02(わずか27ft/lbです)を使ってサルを駆除してる方がいましたが、普通にペレットを使って、近距離・最小限の威力・正確に頭部を狙うという撃ち方もアリだと思います。

現時点の結論は、H&Nのスラッグはあまり開かないらしいので、相性がいいというハンツマンで最小威力、射程60m~70mの線を目指そうかと。ダメなら素直に近距離限定にして18grのペレットを撃てばいいですし。

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